大型免許などの資格取得支援制度とは?取らせてくれる会社の実態は?

運送会社が提供する大型免許取得支援制度を利用して資格を取得するドライバー

「大型免許取得のための支援制度があります!」

おさむ
これって実際はどうなのかな?
ふじき
求人情報を見ているとたまに見かけますよね。

今回は免許取得支援制度について話題です。

目次

免許を取らせてくれる会社はあるにはあるが

私が勤務している運送会社にはこの制度があります。

そして、実際にその制度を利用して免許を取得した人も居ます。

なので、求人情報などに資格取得支援制度ありと記載されている会社であれば、基本的にはその制度はきちんと存在するはずです。

では、なぜこの話題がクローズアップされるのか?

おそらくはこの制度を利用したくても、利用させてもらえなくて不満を抱えていたり、この制度に期待して、その会社に入社したいと考えているからではないかと思います。

私自身は、すべての運転免許は自費で取得していますので、この制度のメリットはほとんどないのですが、側で見ていた視点でまとめてみます。

誰でも取らせてもらえるわけではない

そもそも誰でも取らせてもらえる制度ではないと考えた方が無難です。

そう感じたのは、私の会社では、その制度を受けるに当たって審査があったからです。

その他にも、あいつはダメだとぼやいている管理者を見かけたこともあったからです。

免許取得支援制度を利用できるのはどういう人?

運送会社が提供する大型免許取得支援制度を利用して資格を取得するドライバー

ざっくりとポイントをまとめると以下のような感じでしょうか。

1.過去1年間、無事故・無違反であること

2.過去1年間、無遅刻、無欠勤であること

3.過去1年間、お客様からのクレームなど業務運行に問題がないこと

4.年齢が満55歳未満であること(年齢による制限)

5.社歴が1年以上あること(社歴による制限)

6.年度内において、3名程度を限度とすること(予算による制限)

これらの他にも会社の規模が大きければ、営業所長の推薦書や意見書などを添えて、本部の承認を得る必要があったりするかもしれません。

いずれにしてもこれらは、こういった視点で審査しているだろうなという勝手な私見であって、私の会社の社内規定で定まっているものを紹介しているものではありません。

そして、数字なども架空のものであって、過去半年の場合だったり、年齢制限や定員枠などもないかもしれません。要するにその会社の経営判断なので、規模が小さい会社であれば、社長の鶴の一声で決まる会社もあるかもしれません。

ふじき
会社によって基準は様々です

ただ、上の表で示す基準って、納得感はありませんか?

免許の取得費用は、大型免許なら約35万円、中型免許なら約25万円と考えれば、1か月の給与相当額をその人材に投資することになるわけなので、簡単に誰でもいいという話にはならないですよね。

会社側からすれば、きっと公平に選びたいはずです。もちろん、取得した免許は会社にとっても財産ですが、やはり個人に付与されるものであって、本人が一番の利得を得るわけです。

当然、キチンとした手順を踏まえておかなければいけないというのも理解できます。

そして、免許取得後にその人に辞めてしまわれるのも困りますよね。

おさむ
免許を取れても、すぐには辞められないよね

だから、そうならないように誓約書を書いてもらう、これも仕方のないことだと感じます。

求人情報にどこまで期待していいのか

個人的には、入社時点で求人情報の内容が実現できないなら意味がないと考えています。

つまり、大型免許取得のための支援制度があるとの記載があっても、それは応募させるための名目のひとつに過ぎないという考え方です。

そういう支援制度がある会社は、ない会社よりも良い会社かもしれない、という会社を評価するためのひとつの要素だということです。

貸し付け制度のある会社

免許取得費用の全額を会社が負担してくれる、という方向で考えているケースがほとんどだと思います。

しかし、会社によっては、免許取得費用を会社から借りられる制度を設けている場合があります。

個人的には、こちらの制度がある会社の方が良心的だと感じます。

なぜなら、免許は本人が取得するものだからです。

あくまでも会社は個人の意思を尊重してくれて、取得した後になって万が一辞めるような場面になっても、お互いに後腐れも無いからです。

そもそも会社側が欲しい人材は?

会社側の視点に立てば見えてくると思います。

素直に考えれば、会社側は即戦力の人材が欲しいわけです。

大型免許がない人をわざわざ採用して、その人にわざわざ大型免許を取得させて、大型免許の仕事をさせるのかどうかを現実的に考える必要があります。

私自身は大型免許を所持していても、面接の段階で大型免許の仕事は人が足りているから、入社して希望しても、すぐにはできないからと言われることがほとんどです。

つまり、そういう制度が会社として存在していても、その制度をあなたが利用して大型免許を取得できるかどうかは別であるということです。

未経験者がほしい場合もあり

タイミングによっては、未経験者をあえて重要視する場合もあると考えます。

即戦力を求めるのは、利益を追うことにウエイトを置いていると考えられますが、一方では、社風を心機一転させたかったり、未経験者を育てたい場合もあります。

トラックドライバーは、多くの人が会社を複数経験していると感じます。

トラックをすぐに運転できるというメリットはあるものの、品質という点で、安心してその人に自社の仕事を任せられるかどうかは未知数です。

つまり、未経験者を初めから育てた方が、自社にとってこうあってほしいと思えるドライバーを育成できるからです。

染まっていない人の方が覚えが早い

なんて言う人もいるのではないでしょうか。

会社がこういう方針であれば、未経験者であっても大型免許を取得させるべく、費用負担を惜しまないと考えることは十分にあり得ます。

面接の段階で確認するべし

資格取得支援制度を通じてキャリアアップを目指すトラックドライバーの自信と変化

まとめとしては、面接の段階できちんと確認する必要があるということです。

こればかりはその会社の経営判断になりますので、外部の人間には分かりません。

ふじき
その会社がどういう考えなのか?聞くしかないですね

今は大型免許はなくとも、いずれそういう仕事をやりたいという意欲を表明することでもあるため、損をすることはないと感じます。

ただし、すぐには希望通りにはいかないことの方が多いので、否定されても顔には出さず、目の前の自分がすぐにやるであろう仕事をきちんとこなす、ということを忘れないようにしましょう。

その他

日本で大型免許を取得する際には以下のような助成金制度があります。これらはChatGPTで得た情報にはなりますが、私の知らない制度がありました。

労働者個人が受けられる制度と使用者側が受けられる制度に分かれると思いますが、今後、深掘りして記事にまとめたらなと思います。

大型免許証取得費用助成制度

地方自治体が実施する制度で、大型免許を取得するための講習料や試験料などが一部助成されます。

自動車運送事業振興助成金

道路運送事業の振興を図るため、運送事業を行う企業が大型免許取得のために必要な費用を補助する制度です。

高齢者等自動車運転者交通安全訓練補助事業

高齢者等の自動車運転者に対して、交通安全訓練を実施する団体が補助金を受け取る制度で、大型免許の取得に必要な講習を受講することができます。

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